![女性](https://i0.wp.com/data.whicdn.com/images/219225037/large.jpg?resize=500%2C331)
大学生で不倫関係に。若さが故の過ちでした
あれは、私が大学1年生の夏休みの出来事でした。
海辺の観光地で生まれ育った私は、地元の大学に通っていました。
大学の授業が終わると、海沿いにあるカフェで週に5日バイトをしていました。
当時私には、高校3年の時から付き合っている同級生の彼氏がいました。
彼は、高校を卒業した後、親の家業を継ぐと言って漁師になりました。お互いに、子供の頃から知っているので、何となくこのままいけば結婚するような感じでした。
彼の両親からは、私が大学を卒業したらすぐに結婚して欲しいと言っていましたが、幼児教育学科に通っていた私は、卒業後は地元の幼稚園で働きたいと考えていました。
ある日突然出会ってしまった彼と恋に落ちる
夏休みに入り、海で海水浴やサーフィンを楽しむ人や、観光客が増えてきて、バイトが急に忙しくなってきた7月の中旬頃でした。
週末の昼過ぎに、カフェに小さな子供を3人連れた家族が入ってきました。
窓際のテーブル席を急いで用意してオーダーを取りに行くと、3歳くらいの男の子が店内を走り回った挙句に転んで膝から血を出してしまいました。
急いで、消毒液と絆創膏で怪我の手当てをしてあげたのが、その子の父である彼との出会いでした。
第一印象は、坊主頭に無精髭が渋くて、カーキのシャツにジーンズというシンプルな服装が素敵でした。
一緒にいた奥さんも子供も、かわいくて絵に描いたような幸せそうな家族でした。
何度も、「ありがとう」と彼に言われて、照れ臭かったことを覚えています。
その日は、バイトが終わったら漁師の彼と、地元のバーでデートをする約束をしていました。
バイトの後、一旦自宅に戻ってデート用のサマードレスを着て、バーへ行くと彼から急用ができたからデートは明日にして欲しいとメールが届きました。
せっかく着替えて来たのに、すっぽかされた私は、仕方なくバーを出ようと席を立ちました。
すると、カフェに来ていた家族連れの彼が一人でバーに入って来たんです。
『偶然』というタイミングが重なってしまった
この偶然の出会いがなければ、人生が変わるような不倫をするようなこともなかったと思います。
彼は、「昼間はどうもお世話になりました」と、声をかけてきました。
「いいえ、怪我が大したことなくて良かったです」と、いって帰ろうとすると、「お礼に、一杯ご馳走させて下さい」と。
「いいんですか?」と、私が言うと、「一緒に飲んでくれる人がいないから寂しくてね」と、言って、私にバーのカウンターに座るように勧めてきました。
話をしてみると、彼は海外生活が長く、海外のミステリー小説を翻訳する仕事をしていて、忙しい中、家族を連れて休暇を取りに来たのだそうです。
奥さんと、子供さんは、1週間後に帰るそうなのですが、彼は残ってホテルで翻訳の仕事を続けるとのこと。
彼の語る人生は、生まれてからずっと地元を離れた経験のない私には、無関係だけど羨ましい人生に映りました。
大人な男性がものすごく格好がよくみえた
その日は、なにも起こらずに帰宅しましたが、1週間後に彼がカフェにやってきて急展開な事件が起こりました。
当時付き合っていた彼が、他に好きな人ができたから別れたいと言ってきたんです。
相手は高校の後輩で、実は妊娠3か月だと言われました。
彼とは、私が大学に進学を決めた頃から何となく距離を感じていたせいか、あまり悲しくありませんでした。
そんなこともあって、年上の男性との不倫の恋に落ちるのには時間がかかりませんでした。
私は、彼の話を聞いているうちに海外に興味を持ち始めました。
将来は、地元で就職して・・・地元の人と結婚して・・・地元で生きて行く。
それしか思い描けなかった私は、人が変わったように外の世界を見たくなったのです。
それから『彼』というよりは、『夢』を追いかける自分にかけてみたくなり、大学を休学して、カナダへ語学留学をすることにしました。
その後は、彼とは関係もきっぱり切り、カナダで出会った男性と国際結婚をしました。
彼との出会いがなければ、今も地元を出ずに暮らしていたと思うと不思議な気分になります。
しかし、やはり不倫関係は過ちでした。
あれ以上、心も期間的な面も彼と長くいなくてよかったとこころから思います。