昼顔から考える不倫論
2014年の夏に放送されたドラマ、「昼顔 平日午後3時の恋人たち」。
一時、不倫ブームの先駆けとして話題になりました。個人的には、不倫の先駆けはドラマ「失楽園」だと思っていますが・・・
あれから3年が経ち、映画化され先週末に公開がスタートされたので「別れさせ屋」スタッフがいち早く観て参りました。
「昼顔」とは・・・
平日の昼間に夫以外の別の男性と恋に落ちる主婦のことを指す造語であり、「昼顔妻」をテーマにした、道ならぬ恋に人生を狂わせてしまった女性を描いたドラマ「昼顔」はその年の流行語大賞にノミネートされるなど、社会現象にまでなりました。
ドラマでは、W不倫によって家庭が壊れ、上戸彩さんが演じる主人公の女性側は離婚をし、職を失い、住む場所さえ失ってしまった。
斎藤工さんが演じるお相手役の男性は、奥さんとは離婚はせず住む場所を変え、二人は今後一切の接触を許さないという契約の元、ドラマは終了しました。
あれから3年という歳月を経て、再び、二人は出会ってしまうという物語から映画は始まります。
不倫は不倫を超えて純愛なのかという問題
映画のネタバレはしたくないので、内容は書きません。
映画のキャッチコピーである「決して、もう二度と、せめて、もう一度」。
不倫=悪いこと。と分かっていながら、「不倫」という行為がこの世から消えることはないでしょう。
確かに、「不倫」は良くないことです。理論から外れ、人の道から外れたことを意味します。
家族や友人関係を崩壊させる危険をはらみ、経済的にも精神的にも深刻な打撃を受け、社会的信用はもちろんのこと、社会的な基盤すらをも失う可能性がある行為です。
それだけではなく、不倫は、民法第770条の離婚事由に相当し、家庭崩壊の場合には配偶者に訴訟を起こされることがあり、慰謝料などの民事責任に問われることになります。
既婚者であることを隠して、家族も恋人も欲しい!!
というものすごく厄介で恐ろしい人も中にはいますが、そうではなく、結婚後に本当に配偶者以外の人に「恋」をしてしまった場合、
結婚をしたらもう恋ができなくなるのか?という質問をされたらあなたは何と答えますか?
これを逃したら結婚が遠のくと思い焦ってしてしまった結婚。
結婚相手としては申し分がないが恋とは違った結婚。
大好きな相手と結婚できたけど、結婚して変わってしまった関係性。
夫婦のどちらか片方だけの愛しかない結婚生活。
結婚直後からのセックスレス問題。
夫婦のことは、夫婦にしか分からない
外では仲良いい夫婦に見えても、実はW不倫していたり、夫・妻の不倫を暗黙の了解としてみていたり。
そんな時に、恋心が動かされる相手が目の前に現れても、それが元恋人であれ片思いをしていた昔の相手であれ、新たな出会いの人であれ、結婚しているからという縛りに負けない自信はありますか?
これこそ、「神」が与える試練と捉えるか、自分の理性に勝つことができるのか。
それでも、負けないのが『結婚』というものだと思います。でも、それならば今以上に結婚という行為が減少するとも思います。
先ほども述べたように「不倫」という行為が絶滅し、消えることはきっとないでしょう。
だからこそ、自分自身が、家族が、夫が妻が、自分の身に及んだ場合どうするか。とっても考えさせられる映画でした。