インスタント結婚の増加、若年離婚の問題性
今の時代、バツイチと聞いてもさほど驚きもしない世の中になりました。
ただ、そうとはいっても、離婚がその後の人生に与える影響については、昔も今もそれほど重さが変わらないの現実です。
それにもかかわらず、結婚生活がうまくいかなくなると、安易に離婚をしてしまう若いカップルが年々増えてきています。
こういった若年離婚は、何が原因で起こるのでしょうか。
”安易な結婚が、安易な若年離婚を招く”
人生における幸せとは何なのか?・・・
その答えが人それぞれ違うように結婚の動機もまた人それぞれです。
「最愛の人と一緒に暮らして幸せな家庭を築きたい」というのが一般的な考え方なのでしょうが、
その”幸せな”という部分に若年離婚を避けるためのカギが隠されているような気がします。
特に女性の場合は、昔から一定の割合で”結婚に逃げるタイプの女性”が存在します。
例えば、「周囲がどんどん結婚するのに自分だけいつまでも独りぼっちでいるのも寂しいから誰かと結婚したい」とか、
「仕事内容がきつく、職場の人間関係が辛いからもう働きたくない」
といったことが”逃げ”の原因です。
こうして安易に結婚に逃げる女性は、今も昔も少なからずいることでしょう。
但し、”結婚すればこれまでの辛いことが全てリセットされて幸せになれる”という考え方そのものが間違いなのではないでしょうか。
確かに結婚すれば、自分だけ独身だという焦りからも解放されます。
今の職場を辞めることも出来るかも知れません。そういう意味合いではリセットは出来ます。
でも、結婚をして環境が変われば、また別の悩みや辛いことが出てくる場合だってあるのだという覚悟が出来ていない点が問題なのです。
専業主婦になれば、毎日家にこもって地味に家事をこなし、遅く帰宅した旦那様は仕事に疲れて、殆ど話し相手になってくれない時だってあるかもしれません。
そんな時には独身時代とは違った孤独感や寂しさを覚えることでしょう。
また、出産・育児・子育ての悩みは仕事を退職する時のように簡単に放棄出来るものではありません。
安易に結婚してしまった女性は、このような現実に直面したとき、今度は結婚生活という苦しさから逃げるために安易に離婚をしてしまいます。
また、現代は、恋愛や性体験の若年化が進み、自身が未熟なまま、人を愛することがどういうことなのかも分からずに、
その場の気持ちの盛り上がりで結婚を決めてしまう男女がいます。
さらには、安易な考えで避妊を怠り、「子供が出来たから結婚する」という男女が増えています。
本人たちは幸せの絶頂にいるような気がしますが、実はこれが若年離婚のリスクにもつながっているのです。
そういった男女は、結婚生活の大変さを覚悟する機会のないまま結婚してしまいます。
そして一緒に暮らすようになってから初めて二人の生活について「こんなはずではなかった」という問題に直面し、
ショックを受け、これまた安易に離婚を決めてしまうのです。
こう考えると、結婚を決断する時の覚悟の軽さと、なんらかの問題からすぐに逃げようとしてしまう甘えた考えが若年離婚を増やしているのだと言えるでしょう。